縄のテンションコントロールのコツ①

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生徒
生徒

テンションってどれくらいにしたら良いのかわからないです。

先生
先生

確かにわかりにくいよね。
「わからない」「揃わない」など
多くの方がつまづくところのようです。

緩いとキツいのバランスを見極める

緊縛をする上で、「テンションってどれくらいにしたら良いのかわからない」「揃わない(均一にならない)」といった悩みは、誰もが一度は経験するものです。ここでは、縄のテンションに関する基本的な考え方と、具体的な指標についてお話しします。これを参考にして、緊縛の技術をさらに向上させましょう。

テンションの基本的な考え方

テンションについては大きく4つの意味があります。

  1. テンションが緩いキツい:ここでのメインテーマです。
  2. テンションが揃わない:例えば二巻きした4本の縄のテンションが不ぞろい
  3. テンションキープ/抜ける:縄が張った状態を維持する/維持できず緩む

テンション(張力)は、受け手の快適さと安全性に直結します。テンションが緩すぎると縄が滑りやすくなり(ずれやすくなり)、形が崩れることがあります。(特に吊りの場合など崩れが事故につながることになりかねません)一方、テンションが強すぎると、受け手が痛みを感じたり、神経の圧迫による損傷も非常に危険であり、特に注意が必要です。

もう一つの大事な考え方。それは、縛り手側の指標(緩い/キツイ)と受け手側の体感は必ずしも一致しないということです。そこでまずは、縛り手は自分自身の基準を持つことをお勧めします。

指標としての「緩い」と「キツい」

  • 緩いテンション:縄が肌の上で滑りやすく、受け手が動くたびに位置がずれてしまう状態です。初心者はこの状態に陥りがちですが、適切なテンションを保つことで、縄がしっかりと固定され、見た目も美しくなります。
    • マイナステンション(縄が肌から浮いている)
    • ゼロテンション(筋肉の弛緩緊張によって変動しますが、肌の上に食い込まずに乗っている状態)
  • 適度なテンション:縄が肌にしっかりと密着し、滑らない程度のテンションです。受け手が不快に感じず、かつ縄が安定している状態を目指します。このテンションは、指で縄を引っ張ったときの抵抗感や、肌への食い込み加減の見た目を基準に判断できます。
    • ゼロテンション(筋肉の弛緩緊張によって変動あり)
    • 1テンションなど 受け手による
  • キツいテンション:縄が強く張られすぎて、受け手が痛みを感じる状態です。この状態は避けるべきであり、血流を妨げるだけでなく、部位によっては神経の圧迫による損傷のリスクも高まります。受け手の反応を常に確認し、痛みや痺れがないかをチェックしましょう。
    • 3テンション以上(縛り手、受け手の主観による)
先生
先生

次回以降、指標についてさらに詳しく考察したいと思います。
参考画像

テンションを揃えるためのコツ

  1. 指の感覚を大切にする:縄を引っ張る際の指の感触を覚えることで、一定のテンションを保ちやすくなります。まず基本として、「置き」(ゼロテンション)をマスターしましょう。その次の段階としては、締める力の入れ具合となります。
  2. 受け手のフィードバックを重視する:受け手にテンションがどう感じるかを尋ね、その意見を参考に調整します。この感覚は個人個人で異なるので、まずは縛り手自身が自分の通常テンションを把握したうえでそれを基準として、その受け手個人にとって快適なテンションが自身の基準よりどの程度プラス/マイナスなのかを把握できるとよいでしょう。
  3. 視覚的な確認:受け手の肌の食い込み具合を見ると良いでしょう。個人差、部位差があります。
  4. 練習を重ねる:テンションの感覚は経験によって磨かれるため、繰り返し練習することが重要です。

具体的な指標の設定

先生
先生

めちゃくちゃ大昔の話で恐縮ですが、高校生のときに某ハンバーガーショップでバイトしました。ポテトのSとかMとかの計量の話です。最初は誤差が激しかったのですが、計量と調節を繰り返していると、だんだん誤差が減ってきた経験があります。人のカンって意識すればするほど良くなると思うのです。なんとなくではなく、客観的な指標を持つことがポイントなんだと思います。

客観的という意味では、テンションを数値化するためにフォースゲージを使用することも一つの方法です。あるいは、もう少し安価に似たようなことを実現する方法もあります。なお、そのような計測器を導入しなくても、簡単で実用的な指標を設けることが出来るので、その方法がお勧めです。具体的な指標については次回以降に予定しています。

指標を明確にすることで、意識を持って練習を行なえばテンションのバラつきを徐々に減らし、やがて誤差範囲の中に収まり、ほぼ一定の力で縛ることができます。

まとめ

縄のテンションコントロールは、緊縛の技術を向上させるための重要なポイントです。緩すぎず、キツすぎず、適度なテンションを保つことで、受け手の快適さと安全性を確保できます。特に、血流の妨げだけでなく、神経の圧迫による損傷に注意が必要です。指の感覚、受け手のフィードバック、視覚的な確認、そして指標の設定を通じて、より精度の高い緊縛を目指しましょう。

このようにしてテンションをコントロールすることで、受け手に体感と緊縛の美しさと安全性を両立させることができます。是非、これらのポイントを意識して、緊縛の技術を磨いてください。

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