縄のテンションコントロールのコツ④- キツさの指標

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今回の記事では、具体的な「縛りのキツさ」について考察を試みます。
大前提として、「キツイ」「キツクない」は状況や個人の感覚、身体の部位に依存することを理解しておいてください。

 

 

緊縛における縄の食い込み具合を理解する:数値で見る7段階の指標

緊縛は、縛り手と受け手の間の繊細な非言語コミュニケーションが求められるものと考えています。その中でも、縛りの「キツさ」は、緊縛の快適さや安全性を左右する重要な要素です。今回は、6mmの縄を使った場合の肌への接し方や食い込み具合を、具体的な数値指標と共に7段階で解説します。

① -. 緩め/浮き マイナス・テンション

圧力: なし
食い込み深さ:  なし
指通し加減の目安: 押す力なしで、指が楽に回る

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指通し加減。
これは主に上胸縄のセンター合わせなどの際に
①どのくらいの力加減で受け手の身体を押すか(押す力)

②どのくらいの力加減で縄を引っ張るか(引っ張る力)

③どのくらい指が入るか(間隔)

  • 説明: 緊縛においては、意図的に縄を肌から浮かせて縛ることもあります。このテクニックは、受け手の皮膚に直接的な圧力をかけず、その後の変化を見越した縛りとなります。具体的にどの程度浮かせるかは、縛りの目的や意図に応じて異なるため、一律に数値化することはできません。縄を浮かせる縛りは、主に以下のような目的で行われます。
    • 美的効果: 縄が肌に食い込まず、浮いていることで、よりエレガントで美しいラインが作り出せます。具体的にはウエストの巻き、その後、ウエストのくびれをより強調するために、最初少し緩めに巻いたりします。
    • 快適さの調整: 長時間の緊縛や、その後に変化量を見越して、あらかじめ余裕を持たせたゆとりを作ります。
    • 特定の目的: 例①足首の縛り。くるぶしを外すことで、受け手に不快な痛みを与えないようにします。例②太腿の縛り。展開を考えて巻きにゆとりを持たせます。

② レベル0. 置き、乗せ ゼロ・テンション

圧力: 0 kPa
食い込み深さ: 0 mm
指通し加減の目安: 軽く押して(5kg以下)、指が楽に回る
指通し: 3本~2本

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指通しの注釈。
5kg程度の力で身体を押し、縄を指に掛けて引っ張った場合、何本の指が受け手の身体との間に入るかの参考数値。例えば太腿に巻いた縄で試せる。。

③ レベル1. 軽いフィット感

圧力: 5〜10 kPa
: 約76gから153g
食い込み深さ: 0.5〜1.0 mm
指通し加減の目安: 押す力5kg程度で、指が楽に回る
指通し: 約2本
予想される隙間: 約 1.5〜2.5 cm 程度。掌の圧力が皮膚に伝わり、受け手の体が軽く押し込まれる。縄は比較的緩んでいるため、隙間は大きくなります。

  • 説明: このレベルでは、縄が肌の表面に軽く触れている状態で、ほとんど食い込みは見られません。肌はほぼ平らで、縄の跡は残らないか、ほんのわずかに残る程度です。圧力は非常に軽く、受け手はほとんど圧迫感を感じません。
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力の目安:
圧力5〜10 kPaを人差し指の指先で圧力センサーを押したときのグラム数で目安を示しています。指先の断面積(約1.5 cm²)として計算しました。

食い込みの深さ:

皮膚の厚さ、皮下脂肪、筋肉量などの違いに依存します。身体の部位によって異なるので、あくまでも目安に過ぎません。
予想される隙間:

皮膚と筋肉の弾性、縄の材質、結び方のテンション、受け手の体型など、さまざまな要因が関わるため、単純な計算で答えることが難しいです。しかし、圧力と力、隙間の関係をモデル化して推測することができます。

 前提条件

    • 麻縄の直径: 6mm
    • 掌で押す力: 約5kg
    • 掌の面積: 約150 cm² (掌の大きさにより異なりますが、一般的な大きさを仮定)
    • 皮膚の弾性率や筋肉の弾性を単純化して考える。

④ レベル2. 優しいホールド

圧力: 10〜20 kPa
: 約153gから306g
食い込み深さ: 1.0〜1.5 mm
指通し加減の目安: 押す力5kg程度で、指が楽に回る
指通し: 1本
予想される隙間: 約 1.0〜2.0 cm 程度。掌での押し込みによって、皮膚と筋肉がさらに変形し、縄が緩むが、まだ軽い緩みです。

  • 説明: このレベルでは、縄がわずかに皮膚に押し付けられ、軽い食い込みが生じます。肌には軽い跡が残りますが、すぐに消える程度で、快適さが保たれています。受け手は、軽い圧迫感を感じますが、まだ十分にリラックスできる状態です。

⑤ レベル3. 適度な食い込み

圧力: 20〜35 kPa
: 約306gから535g
食い込み深さ: 1.5〜2.5 mm
指通し加減の目安: 押す力5kg程度で、指1本がちょうど入る
指通し: 1本
予想される隙間: 約 0.5〜1.5 cm 程度。受け手の皮膚と筋肉がしっかりと押し込まれるため、縄のテンションが強く、隙間が減少します。

  • 説明: このレベルでは、縄がしっかりと皮膚に食い込み、明確な跡が残る状態です。肌が少し凹み、赤みが見られますが、まだ快適な範囲内です。圧力が適度に感じられ、縄の存在感が強くなり、受け手が明確な拘束感を感じ始めます。このレベルは、緊縛の楽しさと快適さのバランスを取るための目安となります。

⑥ レベル4. 強い食い込み

圧力: 35〜50 kPa
: 約535gから765g
食い込み深さ: 2.5〜3.5 mm
指通し加減の目安: 押す力5kg程度で、指1本が皮膚に食い込み入る
指通し: 1本
予想される隙間: 約 0.1〜1.0 cm 程度。掌で押し込んでも縄のテンションが非常に強いため、隙間はほとんど生じません。

  • 説明: このレベルでは、縄が深く皮膚に食い込み、肌が明確に凹みます。赤みが強く出始め、部分的には痛みを感じる可能性があります。圧迫感が強く、受け手が拘束感を非常に強く感じる状態です。この段階では、受け手のフィードバックに注意を払い、必要に応じて調整を行うことが重要です。

⑦ レベル5. 非常に強い食い込み 原則使用せず

圧力: 50 kPa以上
: 約765g以上
食い込み深さ: 3.5 mm以上
指通し加減の目安: 押す力5kg以上で、指1本がなんとか皮膚に食い込み入る、または入らない
指通し: 0~1本
予想される隙間: 約 0〜0.5 cm 程度。縄が皮膚や筋肉に非常に深く食い込んでおり、かなりの締め付け感があります。皮膚や筋肉が押し込まれても、縄が強く巻き付いているため、隙間ができにくい状態です。5kgの力で押し込んでも、縄のテンションが非常に高いため、隙間はほとんど生じず、最大でも0.5 cm程度のごくわずかな隙間しかできないと考えられます。

  • 説明: このレベルでは、縄が非常に深く皮膚に食い込み、皮膚が大きく凹みます。はっきりとした赤みが出て、痛みやしびれを伴う可能性が高いです。拘束感が極度に強くなり、動きは完全に制限されます。このレベルの食い込みは、即座に調整が必要であり、安全性に特に注意が必要です。

まとめ

緊縛における縄の食い込み具合は、受け手の安全と快適さに直結する重要な要素です。今回は、6mmの縄を使った場合の肌への接し方や食い込み具合を7段階に分けて具体的な数値で解説しました。縛り手は、この指標を参考にしつつ、受け手のフィードバックをしっかりと受け取り、安全で充実した緊縛体験を提供することが求められます。また、縄を肌から浮かせる縛り方は、特別な効果を狙う際に有効であり、状況に応じて使い分けると良いでしょう。

緊縛の技術を磨くために、これらのポイントをぜひ参考にしてみてください。

 

 

 

 

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