縄のテンションコントロールのコツ②-圧力

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先生
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前回はテンションによる受け手の快適さと安全性について考えてみました。今回は、縄のテンションによる、圧力のかかり具合を考察してみたいと思います。そしてそのことを前提にした場合、大事な所作があります。

 

また、私自身は専門的知識はないので、経験からの直感的なお話しであることをご了承ください。

 

縄のテンションコントロールのコツ:圧力とテンションの考え方

まず最初に、縄は摩擦の影響で、一本の縄でもそれを身体に巻いたときに、テンションが均一にはなってないことを説明します。

テンションの基本的な考え方-その2(分断)

まず、シンプルに円柱のものを吊ったと仮定します。この場合は円の中心部分が重心となり、その真下部分の圧力が一番強いものと推測します。黄色が圧力の強さを表す。図1
この図に縄を図示していませんが、重力がかかる下側にU字に縄が掛かっているものと見てください。(上側には縄が無い)

黄色の線の長さが圧の強さを示しています。下手な図ですみません。

次に横吊りの場合のシンプルなイメージ図2は、こんな感じかと思います。
灰色は胴体の断面イメージです。

図3は逆海老吊り体勢のイメージ図です。

これだと胴体中央部分に圧がない感じの図になっていますが、実際の胴体はこのようにフラットではないので、異なると考えていますが、もしもフラットならばこのようなかんじかもしれません。(実際のところどうなのでしょう?)

以上は、吊りで負荷をかけた時の話です。そのため重力が大きく影響しています。

さてここからが本題です。
「テンション(または圧力)の基本的な考え方②」ですが、それは「分断される」ということです。分断箇所は頂点やカーブの部分です。

図1で言うと、矢印部分です。


例えば胸縄(上縄、下縄、あるいは一縄、二縄)は、一本の縄を使い巻いているのですが、左右でテンションが異なるということが起きます。背面と前面も同様です。それを利用して、脚を折って脛と太腿を巻いたときに、脛側は緩く、腿側はキツく巻くと言ったことが出来ます。閂(かんぬき)を入れればさらにより明確な違いを作りことが可能です。

そして、逆に言うと、ひと巻きの縄(1周と言う意味でなく、2周とかも含めて)のテンションを揃える(平準化する)なら「指揃え」を行う必要があります。

テンションを揃えるためのコツ②

「テンションを揃える」とは2つの意味でつかわれることが多いです。

  1. 胸縄を巻く、手首を縛るなど緊縛では多くの箇所で縄を二巻きします。二つ折りを二巻きなので、4本の縄が身体に掛かることになりますが、その4本が揃うことを「テンションを揃える」といった表現をします。
  2. 前出の分断でお話した、カーブや頂点で左右や背面と前面などのテンションの違いを平準化すること。分断は意図的に作ることもあるので、その場合は平準化は行いません。

ここでまず、前者のコツを書きます。分断の対処は別の記事を予定しています。

  1. 指の感覚を大切にする②:縄を持つ手の中で縄がズレてしまう感触を覚えることで、意識を高め、一定のテンションを保ちやすくなります。
    また、縄を1本づつ引いたり緩めたりする方法も身に着けると良いでしょう。
  2. 視覚的な確認:4本の縄のラインが均一で美しく見えることも、適切なテンションの指標となります。
  3. 練習を重ねる:やはり、今更言うまでもなくテンションの感覚は経験によって磨かれるため、繰り返し練習することが重要です。

まとめ

今回お話ししたように、縄のテンションコントロールは4本のテンションを揃える、圧力の分散や分断箇所を理解することが大切です。これらの点も受け手の快適さと安全性に非常に重要な点です。より精度の高い緊縛を目指しましょう。

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