自分の身体を物差しに:緊縛のコツと身体尺的発想
緊縛の技術を向上させるためには、さまざまなコツやテクニックがありますが、その中でも特に有効なものの一つが「身体尺的な発想」です。これは、自分の身体を物差しや定規の代わりに使うことで、縄の長さやテンションをより正確にコントロールする方法です。今回は、この身体尺的発想を使った緊縛のコツについて詳しく解説します。
身体尺的発想とは?
身体尺(しんたいじゃく)または身度尺(しんどじゃく)とは、人間の身体部位を基準に定めた単位です。これは古くから使われており、建築や武道などさまざまな分野で利用されてきました。私が主催する講習では、最初に「尋(ひろ)」という単位の話しが出てきます。両手を広げた幅のことで、一尋は六尺(約1.8メートル)とされます。
縄の長さの設定
扱いやすい縄の長さとして、自分の両手を広げた幅を基準にした「二尋と少し」をお勧めします。仮に1.8mとしたら、1.8m×2ひろ×2つ折り=7.2mと少しある縄となります。この長さが一つの目安となります。

先生
扱いやすい理由は、講習初日にお話ししています。
身体尺的発想を使った緊縛のコツ
- 腕の長さを基準にする: 縄を片付ける際に、縄をまとめます。この時自分の腕の長さを基準にすると便利です。例えば、肘から手首までの長さを一単位として、縄をまとめると同じ長さに片付けることが出来ます。あるいは、腕を広げた(尋)状態だと縄の長さを確認しやすくなります。これにより、必要な長さの縄を確保しやすくなり、余り縄が無駄に長くなることがなくなるなど、バランスの取れた緊縛が可能になります。
- 手の幅を利用する: 手のひらの幅を利用して、巻き数や間隔を一定に保つことができます。手の幅を測定基準とすることで、緊縛の見た目が美しくなり、受け手の体感も向上します。
- 指の長さを活用する: 指の長さを使って、細かい調整やテンションの確認を行うことができます。例えば、親指と人差し指の間隔を基準にして、適切なテンションを保つことができます。
実際の応用例
- 胸縄の位置修正: 胸縄(特に上縄)を巻く際に、受け手の肩を押す自分の手を定規のごとく基準にすると、安定した位置調整に便利です。これにより、見た目が整い、一発で決まり受け手もより快適に感じるでしょう。
- 脚縄の調整: 脚縄を巻く際に、手の幅や指の長さを基準にすると、各巻きが均等になり、テンションも一定に保ちやすくなります。
身体尺的発想のメリット
- 手軽さ:特別な道具を使わずに、いつでもどこでも正確な測定が可能です。
- 一貫性:自分の身体を基準にすることで、毎回同じ基準で緊縛を行うことができます。
- 精度向上:細かい調整が可能になり、受け手の快適さと安全性が向上します。
まとめ
緊縛における身体尺的発想は、自分の身体を物差しや定規として使うことで、縄の長さやテンションを正確にコントロールする方法です。これにより、緊縛の技術が向上し、受け手の快適さと安全性を確保できます。是非、これらのコツを取り入れて、緊縛のスキルをさらに磨いてください。
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